小学校2年生の時に字を書かなくなった子供が3年生の時に漢字検定に合格、
そして4年には成績でAをもらうまでになりました。
成績は至って普通で、どちらかというと不器用な子。
それでも漢字を頑張れるようになったきっかけを私なりに分析してみたので今回お話ししようと思います。
苦手になった出来事
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↑この画像は2年の時、授業で使っていた漢字ドリルです。
実はこのドリルの採点がきっかけで苦手になってしまいました。
えっ?なんで?
そう感じる人も多いと思います。
私もそうでした。
苦手になってしまった理由は3つありました。
直された原因が理解出来ていなかった
まず1つは赤ペンで直された意味が理解出来なかったからです。
上のドリルの画像に『行』と『線』の練習がありますよね。
マルついてるのもありますが一番下の文字は全部直されています。
バランスの指摘なんだと思いますが、本人にはマルになった字と直された字の違いがわからなかったようです。
ドリルに『汽』という文字もありますが、1番下の文字だけハネが直されています。
上の3つも同じようなハネをしているのにマルになっています。
こんな感じで先生の曖昧なマルの基準が子供をますます混乱させたようでした。
バツや直される事が嫌いな性格だった
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もともと×(バツ)が極端に嫌いな性格でした。
家庭学習でも泣いてしまうので低学年のうちはバツをつけないようにしていました。
今回の直しも自分の字をバツされたような否定されたような気分に・・・
ショックを受けちゃったみたいです。
自分の気持ちを先生に伝えられなかった
当時小学校2年になったばかりの子供、自分から気持ちを伝えることが出来ませんでした。
低学年だったこともあり仕方ないと思いますが、
なぜ直されているのか聞く事も出来ずにただ喪失感を覚えてしまったんですね。
そして文字を書くことに苦手意識が芽生えて、学校では文字を書くことが出来なくなりました。
大人からしてみれば、そんな小さな事で挫折したの?と思ってしまいますが
それが子供なんですね。
こんなに繊細な子だとは思わなかったので正直びっくりでしたし
心の病気か何じゃないの??と色々心配してしまいました。
先生やカウンセラーに相談
担任の先生や、ベテランの学年主任の先生、スクールカウンセラーの先生が
休み時間に面談をしてくれたり授業の様子を見てくれたり、ドリルのマルつけを実際に確認してくれました。
先生方が確認した感じだと、きっかけはやはり漢字ドリル。
本人の言うドリルの原因以外が見当たらないこと
ドリルの採点方法を見ると確かにわかりづらかったかなという印象があったこと。
先生とお話した子供は、気持ちを理解してもらった事が嬉しかったのか
「話して良かった」と言っていました。
学校の先生、とっても親身になってくださって。
校長先生も含め沢山の先生が子供のために動いてくれたみたいです。
感謝です。
子供にとって良かった事
子供が回復するまでに沢山の大人たちが親身になってくれました。
そこで実際やってみて良かった事を挙げてみました。
●無理に字を書かなくても良し
●先生方が子供から話を聞いてくれた
●学校に通う事を褒める
●周りに字を褒めて貰う
●頃合いを見計らって子供に話をする
では順番にお話ししていきますね(^_^)
字を書かなくても良い環境にしてくれた
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ノートを取らなくなったことについて学校側は暖かく見守る事にしてくれました。
授業も聞くのを拒むようになっていたのですが、
授業が嫌だったら好きな本を読んでてもOKとしてくれました。
そして漢字ドリルも終わらせなくてOKに。
無理に頑張らなくていい環境にしてくれたことで
子供も学校に休むことなく通う事が出来たんだと思います。
先生たちが子供から話を聞いてくれた
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自分から上手く気持ちを伝えられるタイプではなかったのですが
担任の先生や学年主任の先生、スクールカウンセラーの先生が子供から話を聞いてくれました。
子供は自分の気持ちを伝える事が出来たこと、
そして自分の気持ち認めて貰えたことが良い方向に向かったと思います。
今振り返ってみても学校の先生方がとっても親身になってくれて
見守ってくれたのは子供にとって良かったなと思います。
学校に通っていることがハナマルだということ
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授業は楽しくない、そう思っていたはずの子供もですが毎日学校には通っていました。
友達と過ごす時間は楽しかったからかもしれませんが、
本人なりに行かなきゃという気持ちがあったのでしょう。
学校に通ってるのがハナマルだね。
ある日同級生のお母さんたちがそう言ってくれました。
字を書かない事を心配してばかりいた私には、思いも寄らない言葉でした。
なるほど、確かに子供なりに頑張っている、自分と戦ってるんだ。
そう気づかされた一言でした。
それからは私たちも「学校行って!凄いね!ハナマルだね」と声をかけるようにしていました。
子供は「そうなの?」と意外だな、という様子でしたが
子供にプレッシャーをかけずに見守ってやれたことが却って良かったように感じました。
周りに字を褒めて貰う
学校の先生や親以外からも字を褒めて貰う環境をつくりました。
例えば習字の得意な人に遊びに来て貰って一緒に楽しく書いてみる場を設けました。
最初は拒否しましたが、皆がいたずら書きをしながらも楽しく字を書いていたら・・・
気がついたら書いてました(^_^)
自主的に書いた字を褒めもらっても最初は「そうかなぁ?」と半信半疑な返事をしていたので
どこまで喜んでいたかは謎ですが、楽しく字を書く気持ちを取り戻すきっかけにはなったと思います。
時期を見計らって話をする
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学校では書きませんでしたが自宅での学習は続けていました。
家でも嫌々書くときもありましたが、本人なりにやらなきゃいけないと感じていたようです。
そんなある日、子供に聞いてみました。
そろそろ字を書くようになるべきじゃないか?と。
子供の様子を見ていて文字への抵抗がなくなってきたように感じたからです。
最初はゴネていましたが
「漢字ドリルで直された事については、
確かに先生もマルのつけ方がわかりにくかったと言っていた。
でもバランスを直しましょうの指摘自体はその通りだとお母さんも先生の言う通りだと思う。」
そんな風に思っていることを伝えたと思います。
「先生は間違っていない。」そこは勘違いされたくないので強調すべきだと思って伝えました。
結局漢字ドリルは気合いで終わらせました。
というのも、しばらくしたら本人の気持ちが落ち着いてきたので授業に参加したらどうかと聞いてみました。
そう言うと子供も「そろそろ勉強しとかないとなぁって思ってた」と。
すぐに復活とは行きませんでしたが、
本人が決めたので苦手だったあの漢字ドリルも全部仕上げることが出来ました^^
一学期残りわずか・・・な状況で、ほぼ真っ白なドリルを仕上げるのは大変でしたが
それでも本人が決めたことなのでやらせました。
字が書けるようになって漢字の勉強にも前向きに
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2年生の間はあまり字を書きたがりませんでしたが、それでも授業を受けてノートもなんとか取ってくるようになりました。
それまでは私たちも時には厳しく言ったりもしましたが
それでも本人の頑張りを褒めてひたすら応援するように心がけました。
3年になると学校で漢字検定受けることになったので
半ば強制的ではありましたが、一生懸命勉強して見事受かることが出来ました。
この頃になると勉強は1人で取り組む子も増えてきていると思いますが
うちはまだつきっきりでやっていました。
本人も心細いだろうと勝手に感じていたのと、子供の心の変化に気づいてやるためです。
励ましたり時には怒鳴ることもあったと思いますが
そばで見守ってやることを意識していました。
頑張った甲斐あって無事に合格。
自信を一生懸命取り組んで4年では成績にAがつくようになりました。
実際に取り組んでいた問題集
子供が実際に取り組んでいた問題集を紹介します。
上の画像の漢字学習ステップは、日本漢字能力検定協会から出ている問題集。
見やすいし書き順もしっかり書かれています。
私たちはこの問題集を使ってさらにテストを作っていました。
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![](https://fever1000.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/man.png)
え?何の為に問題集買ったの?
そう感じる方もいると思いますが
どの問題集でも共通して言えると思いますが、問題集だけでは足りないんです。
例えば『生』という字が出てきたとします。
問題集は『生』を使った言葉がズラッと出ています。
『生物』『生活』『生き物』『先生』『学生』
などなど。
その級で出てきそうな言葉が一通り書いてあります。
そして次のページでは『生』の字を書かせる為の問題が例文とともに出てくるのですが
問題は1つか2つの言葉しか出てこないんですね。
全部の文字を出題していたら問題集が分厚くなってしまうので仕方が無いのですが
その言葉の意味を知らないとなかなか本番で書けなかったりするので
やはり例文で出してあげて、言葉の意味や使い方まで教えてあげたい。
そこで例文形式での問題+書き順の問題を作成しました。
コレがとっても大変で^^;
問題に出てくる言葉だけが試験に出てくるとは限りません。
だけど言葉だけじゃ、その言葉の意味がわからないと中々覚えない。
例文は、時々ちょっとふさげた文章にしてみることで
子供が飽きずに取り組める工夫をしてみました。
問題集による問題が終わったらテスト形式の過去問もやりました。
確か学校から頂いたのだと思いますが本番に沿ったかたちでやらせておくと書き間違いなども防止できるので
やらせました。
同じような境遇のお父さんお母さんたち
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バツを極端に嫌う子供は実際チラホラいるようです。
だから低学年のうちはバツをつけない担任の先生も実際いらっしゃるみたいです(^_^)
もし自分のお子さんがバツをもらって自信を無くしてしまっている事があったら
早めに担任の先生と相談してバツをつけない
or
バツをつけるなら、改善点も教えてあげて様子をみる
どちらかが良いと思います。
あくまでもうちの経験談ですが、似たような悩みを持つお父さんお母さんの参考になれば幸いです😀